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ポー「アッシャー家の崩壊」解説あらすじ

エドガー=アラン=ポー
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始めに

ポー「アッシャー家の崩壊」解説あらすじを書いていきます。

背景知識

ドイツロマン主義の影響

 ポーはドイツロマン主義からの影響が顕著です。具体的にはホフマン、シラー、ゲーテ(『ファウスト』『若きウェルテルの悩み』)などの作品から影響を受けました。

 ポーにはそこから幻想文学作品も多いですが、本作も死者の復活、謎の奇病、ゴシック建築など、幻想的な要素が豊富に設定されています。

ゴシック文学の系譜

 作家ホレス・ウォルポールの『オトラント城奇譚』がゴシック小説の先駆となり、以降はこのジャンルが連綿と継承されました。

 ポーもこの『アッシャー家の崩壊』など、このジャンルを代表する作品を多く手掛けたほか、本作もゴシック小説や墓地派を思わせる暗いムードやグロテスクな要素が特徴的です。

モデル

 ポーの物語の着想は、マサチューセッツ州ボストンのダウンタウンにある3ブロックのエリアを占めるアッシャー邸にあったヒゼキア=アッシャー=ハウスで起きた出来事に基づいているとされます。

 この家は、1684年に建てられ、1830年に取り壊されるか移転されました。他の史料によると、船乗りと年上の所有者の若い妻が逢瀬の場で夫に捕まり、殺されてそこに埋められたといいます。1830年にアッシャー=ハウスが取り壊されたとき、地下室の空洞で抱き合った2体の遺体が発見されたのでした。

物語世界

あらすじ

 少年時代の旧友ロデリック=アッシャーから突然の手紙を受け取った語り手は、アッシャー家の屋敷にたどりつきます。

 数年ぶりに合った旧友はすっかり様子が変わり、死人のような肌と瞳の輝きが語り手を驚かせるのでした。ロデリックの説明するところでは、この神経疾患はアッシャー家特有のもので、奇妙な感覚に囚われたり五感が研ぎ澄まされて苦痛を感じさせたりするそうです。病の原因は、最愛の双子の妹マデラインが長い重病で死に瀕しているからでした。

 語り手はアッシャー家に滞在して過ごします。やがてある晩、ロデリックは妹マデラインが息を引き取ったことを告げ、二人は亡骸を棺に納め地下室に安置するのでした。妹の死によって、ロデリックの錯乱は悪化します。

 それから数日後の晩、二人は窓から、屋敷全体が雲に覆われるのを見ます。この奇怪な光景がロデリックの病に影響することを恐れた語り手は、ランスロット=キャニングの『狂気の遭遇』を朗読して彼の気を紛らわせようとこころみます。

 しかし物語を読み進めるうち、本の内容と呼応する不気味な音が屋敷のどこかから聞こえます。その音はだんだん近づいてき、やがてロデリックはそれがマデラインの動き回る音だと告げます。

 やがて扉が開き、血で汚れたマデラインが現れると、彼女は兄にのしかかって、そのまま二人は死にます。恐怖のまま、語り手は屋敷を飛び出して逃げますが、その背後でアッシャーの屋敷は崩れ落ちていくのでした。

参考文献

・佐渡谷重信『エドガー=A=ポー』

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