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マーク=トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』解説あらすじ

マーク=トウェイン
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始めに

 トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』解説あらすじを書いていきます。

背景知識、語りの構造

異質物語世界の語り手

 本作は異質物語世界の語り手で、焦点化がなされるのが主人公のトム=ソーヤです。

 スピンオフというか続編の『ハックルベリー=フィンの冒険』のほうが、ハックの一人称的な語りによって印象的なので、そちらと比べるとちょっとこちらの方は口語的な語りの豊かさの点で劣る印象もします。

英文学とピカレスクの伝統

 英米文学は、ピカレスクというスペインの文学ジャンルからの影響が顕著です。ピカレスクは、アウトローを主人公とする文学ジャンルです。ピカレスクは「悪漢小説」とも訳されますが、傾向としてピカレスクの主人公は悪人ではなく、アウトローではあっても、正義や人情に篤く、その視点から世俗の偽善や悪を批判的に描きます。高倉健のヤクザ映画みたいな感じで、主人公はアウトローだけど善玉、みたいな傾向が強いです。

 このピカレスクから英文学は顕著な影響をうけ、しかしフィールディング『トム=ジョーンズ』などを皮切りに、ピカレスクに刺激されつつも、それを英文学固有の表現として継承していきました。デフォー『モル=フランダーズ』なども有名です。

 そうした土壌の上で、本作も展開されています。

物語世界

あらすじ

 トム・ソーヤーは10歳くらいの腕白少年です。優等生の弟シドと、亡くなった母の姉である伯母ポリーに引き取られています。

 トムは勉強嫌いで、いたずら好きで、学校や家の手伝いをサボっています。町外れでホームレスのような少年「宿無しハック」ことハックルベリー・フィンはトムの親友でした。

 また、地方判事の娘で同級生のベッキー・サッチャーの関心を引こうとしたり、キザな少年と揉めたり、家出してミシシッピー川をいかだで下り海賊ごっこをしたりします。

 ある日トムはハックと共に、真夜中の墓地で殺人を目撃します。犯人のインジャン・ジョーは、酔っ払いのマフ・ポッター老人に罪を着せるものの、裁判でトムに真実を告げられ、逃げます。

 夏休み、観光用洞窟の中でトムとベッキーは迷子になります。途中、インジャン・ジョーと遭遇しつつも逃れ、町に戻ります。

 このあとで洞窟は鉄扉で封鎖され、トムの証言により鉄扉が開けられると餓死したジョーが発見されました。ジョーが洞窟で何をしていたのかを探ろうとするトムは、ハックと再び洞窟に入り、財宝を見つけます。

参考文献

・Kaplan, Justin. ”Mr. Clemens and Mark Twain: A Biography ”

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