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小島信夫「抱擁家族」解説あらすじ

小島信夫
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始めに

 小島信夫「抱擁家族」解説あらすじを書いていきます。

背景知識、語りの構造

小島信夫の作家性

 小島信夫はゴーゴリ、スウィフト、サッカレー、ドストエフスキー、カフカ、サローヤンなどから影響を受けました。 

 スウィフトのバロックな風刺性から刺激を受けました。ゴーゴリやサッカレー、ドストエフスキーの写実的風刺性にも影響を受けました。サローヤンの喜劇性も継承しています。カフカ、ゴーゴリ、ドストエフスキーの幻想的な要素や心理劇からも影響があります。

伝記的背景

 背景には、作者の小島信夫が1963年に学生結婚を果たした妻を亡くしたことがあります。

 作品では妻の不貞とそれによる家庭崩壊、そしてそこからの再生と、思いがけない妻の病死までが描かれています。

家族の悲喜劇

 大学講師の三輪俊介が主人公です。彼は、最近、妻の時子の様子がおかしいのに気付きます。清潔好きなはずなのに、家政婦みちよの手抜きの掃除を注意せず、頼んでおいたボタンつけをやりません。そして俊介は、みちよから、妻がアメリカ兵ジョージと肉体関係を持ったことを知らされます。こうして家庭は崩壊していきます。

 けれども、時子ばかりが悪く書かれているのではなくて、全体的に三輪は鈍感で保守的で家父長制的な人物で、演劇で典型的に描かれるコキュ(寝取られ亭主)のような滑稽な描写がされています。

物語世界

あらすじ

 大学講師の三輪俊介は、最近、妻の時子の様子がおかしいのに気付きます。清潔好きなはずなのに、家政婦みちよの手抜きの掃除を注意せず、頼んでおいたボタンつけをやりません。そして俊介は、みちよから、妻がアメリカ兵ジョージと肉体関係を持ったことを知らされます。ジョージは、ひと月前から、子どもの友達になってほしいと三輪家に招いていたアメリカ兵の青年です。

 俊介はひどく動揺し、三輪家の家庭崩壊が始まります。


 俊介は時子との関係を修復しようとします。子どもたちと家の雑巾がけをしたり、世田谷に家を新築することを決めたりして、夫婦関係も修復しかけた時、俊介は愛撫した妻の乳房にしこりを見つけます。乳癌でした。


 時子は乳房の切除手術を受け退院するものの再発し、再び入院生活になります。日に日に痩せていく時子の病室を、俊介は毎日訪れますが、時子は息を引き取るのでした。

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